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Karmic Code

70,000円

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サイズ:H200 x W300 x D55 mm 素材、技法:木にアクリルペイント 制作年:2023 Karmic Code ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私の作品のタイトルにはCode(暗号)が付くものが多い。それは目に映る事象の全てが根本的に一つの真理へと繋がる暗号であるという考えから生まれている。例えば一粒の砂粒が存在することからもその原初へと辿ることができるのだ。 本作のKarmic というのはカルマ。業と訳されることが多いが、業という言葉は「全ては前世からの因果であり現生は因果応報の贖罪であるから慎ましく生きなさい」という仏教的観念を想起させるため、ここでは「縁起」と訳すこととする。万物のめくるめく関係性がテーマになっている。 現代を生きる私たちの生というものは、ややもすると流れ去る日常に忙殺されがちだが、ただその流れに身を任せているだけであっても、もしかしたら突発的な災害や予期せぬ国家の決定により命を失ってしまうことだってあるかもしれない。もしそのように死に至った場合でも「生を全うした」と胸を張れるかどうか。 人間の生は根本的には原始の頃となんら変わっておらず、自身の五感を研ぎ澄ませ日々を生きることが必要なのだと思う。 日々を過ごす中で、要所要所で立ち止まり、再考し、万物の流れを観察する。 流れ去る日常に意識の楔を打ち込み、自分の意思で前へと進むのだ。 時間という不可逆性を基盤としたこの世界では、現在(いま)は瞬間の蓄積で作られていくが、それを過去としての見え方以外で可視化することは不可能だ。しかし、我々は瞬間の蓄積がやがて未来を紡いでいくことを知っている。 私は集めた現象を再構成することで、過ぎ去ったはずの瞬間に触れるということを試みる。そして再構成を行う際には“偶然”が多く入り込むようにしている。自分以外の何かを感じられるような気がするからだ。 そうした視点から不作為と無意識によって生まれたビジュアルそのものを私は“縁起”と見る。 本作と対峙した時、ほんの一瞬でも「私たちは常に、自分自身の存在も、地球さえも包括する大きな流れの中にいる」そんな視点を感じ取ってもらえたら幸いである。

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